記憶を記録
こんにちは、粗大ゴミです。
人って何で人と比べたがるんでしょうか。自分が進もうとしてる道を、いちいち人と照らし合わせて一喜一憂します。
自分よりも必ず下にいると思ってた奴が、自分よりも必ず後になると思ってた奴が、就職先決まったんです。計り知れない焦燥感を感じました。
増やし鬼でずっと逃げ続けているみたいです。隠れんぼでずっと隠れ続けているけど見つけてもらえない気持ちです。
もう何だっていい、就職先決まったよと言えればクソみたいな会社でもいいと思ってしまいます。
時間の経過と共に選べる権利は霞んでいきます。優雅に釣り糸を垂らしていた釣り人も、夜になるにつれて狼の餌になっていくようにです。
人生頑張ったもの勝ちで頑張れば未来は変わると誰かが言いました。僕は頑張ることを忘れたことさえ忘れていました。
頑張ったってどうせ死ぬんだから無駄じゃないかと考えてしまったあの日から、僕は荷物を下ろして座り込んで眠ってしまったんです。
バケツリレーで、最初でも最後でもない中途半端な位置の人が、どれだけバケツの水を綺麗にしても、そのバケツはどこかへ行ってしまいます。自分もそれで役目を終えて消えるんです。
昔から地球を発展させてきた人類のように。
忘却炉があったら、記憶を放り込んで灰にしてどこかに埋めてしまいたいです。忘却炉があったら、自分から飛び込んでハイになって空から眺めていたいです。
授業を真面目に受けてない奴に、髭を書き足されてもいいから、教科書に載れるようになりたいと思った教室。いつしかそんな記憶も喪失。
山の頂上を目指して遅くても一歩ずつ確実に進んでいた奴らを、ロープウェイができるのをただただ待っていた僕に抜かせるはずありません。
振り返れば何もしてないのに、面白半分に心配されることを考えては、雪女でもゾッとするぐらいに怖くなります。
それでもまだどうにかなるだろうと考えている自分が自分ではないみたいです。というのも、どうにかなると考えないとどうにもならないからです。
とっくに折れてしまった心を修復する接着剤も気休めです。元気を前借りしているだけの栄養ドリンクみたいです。
栄養ドリンクは飲まず嫌いで、今まで片手で数えられるほどしか飲んでいません。
家の前にあった自動販売機と錆びたベンチ、あそこに座って美味しくもないジュースを美味しそうに飲んでいた自分に合わせる顔がありません。
これからも美味しくもないジュースを美味しいと言い聞かせては思い込んで飲んでいくのでしょう。
ビンとカンが捨てられたゴミ箱、ゴミとして捨てられることに敏感な自分。
以上、基本的に人の話を聞いていないし、同じ話をよくする粗大ゴミでした。
さよなら、バイバイ、じゃあね、またね。