王都で嘔吐
こんばんは、粗大ゴミです。
バイト帰りのこと、自転車が何台もとめてある歩道で若い男二人が喧嘩してました。
片や自転車が倒れるほどの衝撃を受けたのか尻もちをついており、片や酒でも入ってるのか怒号を放っていました。
予想ですけど、大学生vsラーメン屋の兄ちゃんみたいな感じでした。仮に大学生をA、ラーメン屋の兄ちゃんをBとします。
Bの方が強いらしく、Aは謝ることで精一杯でした。こうなった経緯は知りません。こうなったら敬意は払えません。
誰も止めようとしないんです。みんな傍観者です。止めようものなら冒険者です。ニヤニヤしながら面白がって見てる者もいれば、やばいやばいと言って怖がっているだけの者もいました。
普段から人通りが多い場所なので、人が集まって現場を囲んでいても、最初は気付きませんでした。
立ち止まって見るほどのものでもないので、あの後のことは知りませんが、放っておいたらAは擦り傷じゃ済まないと思います。
人は暴漢に襲われてる人を見ても、みんながそうするようにただ傍観してるだけです。そんな自分に寒気がしてもただ防寒してるだけです。
生まれてこの方、怪我を伴うような喧嘩はしたことありません。必死に戦っても負けるのは必至なので。
もし通り魔か強盗にでも遭遇したとして、警察に突き出したり逃がすようなことがあったら、仕返しされるのが怖いので、正当防衛を装って葬ろうと心に決めてます。
一時期独学で護身術を学ぼうとしたら続かず、護身用のスタンガンを持ち歩こうとしたら入手ルートが分からず、結局は丸腰のままです。
地下鉄の階段を上れば、香水とタバコのにおいが充満してて、酒臭い男の高そうな時計と、嘘臭い女の安っぽい言葉からは金のにおいが漂ってます。
真冬でもミニスカートの女と真夏でもロングヘアの男とキラキラしてギラギラした街です。飲み放題でもまだ飲み足りないサラリーマンは揉み放題の店へと消えていきます。
そんな街の日曜で雨の日の静けさは嫌いじゃないです。あの汚れた街が好きなのかもしれません。誰かが吐いた唾と吸い殻が至る所に飾られています。
時には、一度食べられた食べ物たちが姿を変えて路上で行き場をなくしています。それをした当人にとっては、せっかく買ったペットを、せっかく飼ったペットを殺した気分でしょうね。
ふと、あの子についてる僕の指紋は今頃は消えてしまっているのだろうかなんて考えたりします。
あの子にあげた僕の唾液は、あの子がくれたあの子の唾液は今頃は薄まってしまっているのでしょうか。もう残っていないのでしょうか。
こんばんは、おやすみ、おはよう、さようならのリズムに乗って、ゼロに等しい濃度で、エロい愛しい温度で僅かに微かに残っているのでしょうか。
ちょっと気持ち悪い話が続きましたね。吐き気がしたとしても、僕から目の前に立ちはだかったわけではなく、わざわざドアを開けて部屋に入ってきたのはみなさんです。責任は取りませんよ。(冗談です笑
以上、デリ◯ルのドライバーに就職してもいい粗大ゴミでした。
さよなら、バイバイ、じゃあね、股ね。